①兵庫県内のがん診療連携拠点病院等の指定状況

• 国指定がん診療連携拠点病院の新整備指針（平成26年1月10日発出）により、強化された指定要件を満たす14病院（継続13、新規1病院；西神戸医療センター）を国に推薦し、平成27年3月31日付けですべて指定された。国指定小児がん拠点病院は県立こども病院が指定済み。
• 県指定拠点病院は新整備指針に準じて設置要綱が改正され、これに基づき神戸医療センターを含む10病院が指定された。

②兵庫県保健医療計画に記載された「専門的ながん診療の機能を有する医療機関」について

• 新たに市立芦屋病院が専門的ながん診療の機能を有する医療機関として指定された。
• 国指定拠点病院、県指定拠点病院、その他幹事会承認病院、兵庫県健康福祉部、兵庫県医師会の52団体が一体となって、更なるがん医療の推進や連携強化に努める。協議会が実施するフォーラム、セミナー、研修会などへの積極的な参加と協力についての要請があった。また、各拠点病院内でのPDCAサイクルの確保が求められた。

③協議会会則及び幹事会運営要領の改正について。
http://www.hyogo-ganshinryo.jp/profile/index.html

• 拠点病院等の変更等に伴い会則、運営要領を改正し、平成27年4月16日の協議会で承認された。
• 協議会の組織図と、改善を図る体制（PDCAサイクル）の取り組みの説明があった。
• 平成27年度の部会委員の氏名、事務担当者のメールアドレスを確認要請があった。
• すべての事務連絡はメールで行うこととし、メール連絡への返信（着信確認）と院内周知を必ず行うよう強い要請があり、了承された。

④緩和ケアについて

• がん拠点病院の機能強化(緩和ケア関連)：

1）緩和ケア推進事業：緩和ケア提供組織基盤の強化と人材の適正配置を図るため、25年度に都道府県拠点病院に緩和ケアセンターの整備を進めた。今後、地域がん診療連携拠点病院にも対象を拡大し、整備を進める。

2）在宅緩和ケア地域連携事業：二次医療圏の在宅支援診療所のリスト作成、研修、地域連携体制の構築を図る。

• 厚労省健康局からの通知：

1) 緩和ケアの取り組みを周知するためにポスターの作成、研修会修了医師用バッジの作成を行った。また、緩和ケアの一言表現として「緩和ケアとは、病気に伴う心と体の痛みを和らげること」を決定した。

2) 緩和ケア研修会に関する取り組みでは、研修受講修了に向けて、徹底したとりまとめと指導要請があった。研修完了に向けた計画書の提出が求められる。平成29年6月までに、がん患者の主治医や担当医となる医師の9割以上、初期臨床研修2年目から初期臨床研修終了後3年目までのすべての医師、院長の受講修了が求められる。

⑤がん登録等の推進に関する法律について
がん登録推進法が成立し、平成28年1月から施行される。全国がん登録は、すべての病院に届出義務あり。

⑥平成27年度兵庫県がん対策予算について
肝炎に対するインターフェロン等医療費の助成が予算増の主な要因。新規事業として若年者の在宅ターミナルケア支援事業が実施される。

①「協議会・幹事会」関連　（資料2／（2）①）
平成26年6月5日に第1回幹事会を開催し、「がんの地域連携パス部会」の新設と、「がん患者医科歯科連携検討会」の設置が承認された。
平成27年度は4月16日に第10回協議会を開催した。6月4日に第1回幹事会、平成28年2月25日に第2回幹事会を開催予定。平成27年11月14日（土）に第5回「ひょうご県民がんフォーラム」を開催予定。26年（第4回）までは事務局で企画立案を行っていたが、今後は国指定の15拠点病院による持ち回りが提案され、第10回協議会で承認された。意見があれば事務局まで連絡を要請した。

②「研修・教育」部会関連　（資料2／（2）②）
平成26年度は看護実務研修の開催、11月15日に検査セミナー、11月29日に「乳がんセミナー」、平成28年1月17日に薬剤師セミナー、1月31日に放射線セミナーを開催した。内容は協議会のHPに掲載。
平成27年度も看護実務研修を開催予定。27年度に「化学療法チーム医療研修」の予定に関するアンケート調査の協力についてのお礼とアンケート結果の説明があった。各セミナー、フォーラムついては順次開催の予定。各がんセミナーは2順目になり、27年は肺がんを中心に行う事で了解を得た。

③「情報・連携」部会関連　（資料2／（2）③）
平成26年度に4回の実務者会議を開催した。26年度はピアサポーター活用に関する運用方法や課題の検討を重点的に行い、ひょうごがん患者連絡会と意見交換会を行った。その取り組みに関しては27年度の持ち越し課題となっている。27年度もがん相談実務者会議と事務局会議を開催の予定。平成28年1月23日に相談支援地域フォーラムin近畿を開催予定。準備協力を行う。
平成27年6月10日に都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会の情報提供・相談支援部会が開催され、出席の予定。

④「がん登録」部会関連　（資料2／（2）④）
26年度は、5月17日に「都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会がん登録部会」へ出席した。9月12日に地域がん登録実務者研修会、12月16日に部会を開催。同日に国立がん研究センター西本先生を講師に招き、実務者セミナーも開催した。がん登録実務者ミーティングを計4回開催したが、今後、院内がん登録の分析と評価が必要となる。
平成27年度も部会、がん登録実務者セミナーを開催予定。地域がん登録に関する研修会は9月11日開催予定。また、6月6日「都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会がん登録部会」へ出席予定。がん登録推進法が28年1月に施行されるため、医療機関への説明会等を進める予定。

⑤「緩和医療」部会関連　（資料2／（2）⑤）
26年度は、緩和ケア研修会を各施設で開催した。4月2日に「緩和ケア連携パスWG会議」を開催した。「緩和ケア連携に必要な基本的事項(案)を策定しHPに掲載した。問題があれば集約し、適宜修正を行う予定。
緩和ケアフォローアップ研修会を12月20日と21日に開催した。都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会第2回緩和ケア部会（12月15日）に参加した。27年1月11日に緩和ケアチーム研修会と緩和ケア研修会指導者の会を開催した。
27年度の緩和ケア研修会はHPに掲載。緩和ケアフォローアップ研修会は開催日未定。 都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会緩和ケア部会（12月7日）。緩和ケアチーム研修会は、淡路医療センター主催で開催予定（日程等未定）。緩和ケア研修会の研修プログラムが変更されるが、27年度の兵庫県の緩和ケア研修会は、旧プログラムで実施し、平成28年度より新プログラムで実施することとした。新プログラムへの対応策は27年度緩和ケア研修会指導者の会で協議の予定。

⑥「がんの地域連携パス」部会関連　（資料2／（2）⑥）
平成26年度第１回幹事会でパス部会が新設され、平成27年1月22日に第1回がんパス部会を開催した。パスの状況についての26年度アンケート（平成26年4月～27年3月末）結果が報告された。拠点病院等44施設中、パス未使用の施設が準拠点病院に17施設あり。
各がん種別の意見や問題点、うまく稼働している施設での例や進捗が思わしくない原因等についての意見交換があった。パスの種類により使用頻度に差があり、パスの適応条件や使いやすさ等に問題はあるが、パスは地域連携における関係構築のきっかけづくりとしても有用のため、拠点病院としては継続使用を原則とすることが確認された。27年度は全ての施設への導入を要請する。また、連携のうまくいっている施設の連携のノウハウを共有する。
兵庫県の統一パス策定後5年が経過したため、パスの簡略化、電子化、情報共有などの要請があり、27年度に見直しを検討の予定。

＜質疑応答＞

質問１：緩和ケア研修会修了医師がバッジをつけるという事は、実施されているのか。

回答１：昨年2月の時点で全拠点病院に通達があり、緩和ケア研修会修了者を報告した数だけが、厚生労働省からすでに配布され、つけている。現在配布は国拠点病院のみ。順次配布予定。

がん患者医科歯科連携検討会の報告があった。
がん患者医科歯科連携検討会を2回開催し、相互の情報提供体制の確立、歯科口腔外科未設置病院への取り組みについて検討され、歯科が併設されていない施設での連携運用マニュアルも作成された。現状把握のためにアンケート実施の依頼があり、幹事会で了承された。
27年度以降はアンケートの回答を参考にして、より医科歯科連携が進めるような取り組みを行う予定。
がん患者医科歯科連携協定書(案)を協議会に提示して了承されたため、兵庫県歯科医師会と協定を締結した。第4条に規定する本協定の有効期間は、締結日から平成28年3月31日までとする。問題点があれば今後検討の予定。

こども病院小阪先生：小児がんの進捗状況についての報告があった。
小児がんは非常にまれで、非上皮性の肉腫あるいは芽腫などの頻度が高い。年間発症小児人口約2000人の中にいろいろな種類がある。現在県内で小児がんを診療している病院は3施設になった。
来年の5月にこども病院がポートアイランドに新築移転の予定。平成29年12月頃には、小児に特化した粒子線治療センターが開設される予定。

3月24日の対がん戦略部会で説明、議論をした内容と、県全体の活動についての説明あり。

足立議長より情報提供あり。議事次第に項目と資料のアドレスの掲載あり。すべての資料の詳細が確認できるので、こちらより確認をお願いする。

粒子線医療センター沖本先生より、今後、粒子線治療の仕組みが変更されるので、平成27年度の放射線セミナーのテーマとしてとりあげてほしいとの提案があった。この提案を受けて、議長から検討を行う旨の回答あり。